看護師になるということ
人として、医療に携る者として、貴い心と高い理想を持ち続けることが大切と考えます。
患者様とその家族の立場になって、心から寄り添い、病に立ち向かい、治癒・回復の喜びを分かち合い、健康を祈り、生命に感謝する。
医療に携る者として労を惜しまず、常にその発展に力を尽くす。
看護師には、そうした高邁な精神が求められます。
本校がめざすのは、その精神を確かに携えた人材の育成です。
ナイチンゲールが築いた礎の元、核心を捉えた教育を行っています。
本校でプロフェッショナルへの第一歩を。
本校がめざす看護師像
「信」「誠」「敬」「愛」を土台とし、感受性豊かで高い職業意識を持つ看護師を育てます
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尊厳性
豊かな人間性を持ち、生命の尊厳性を認識できている。
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人間性
看護師として共感的態度及び倫理観を持って、人を受容できる優しく豊かな人間性が身につく。
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意識
職業意識が高まり、看護師として誇りと責任を持って、安全な看護が提供できる基礎が育っている。
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仲間づくり
自分の意見を表現することを大切にし、相手の意見を聞き取れ、学び合う仲間づくりができている。
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基礎づくり
保健・医療・福祉と連携・恊働し、専門職として臨床実践する基礎力が身についている。
看護師に必要なこと
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人と人をつなぐコミュニケーション力
医療チームの連携や、患者様の心を支えるためにコミュニケーションの力は重要です。
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患者様とその家族を思いやる心
患者様とその家族の立場に立って“思いやりの心”を持たなければなりません。
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最新の医療技術に関する正しい知識と向上心
日進月歩で進化する医療技術を常に学び修得しようとする向上心が必須です。
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心身ともに患者様を支える“体力”と“精神力”
看護師は生命とむき合う仕事です。多くの方に勇気を与えられるよう、体力と精神力も大切な資質のひとつです。
看護師の役割
「診療の補助」
看護師は医師の診療を直接的・間接的に補助します。医師の指示を明確に理解できる専門知識はもちろん、一刻を争う状況で適切な行動をとれる判断力・実践力が求められます。
【診療補助の主な内容】
- 外来診療における医師の補助(問診・採血・救急車応対など)
- 入院患者様の検温や血圧測定や状況把握
- 注射や点滴
- 手術時における機器の準備、受け渡し など
「療養上の世話」
患者様が自身でできること、手助けが必要なことを適切に見極める観察力・思考力・問題解決能力、そして、実践力が求められます。
【療養介助の主な内容】
- 食事や洗髪・沐浴の介助
- 入浴ができない場合のベッドでの清拭
- 歯みがきの補助
- 車いす操作のお手伝い など
看護師の歴史
ナイチンゲールが広めた看護精神
看護職の始まりは、中世ヨーロッパの教会で修道女が病人の世話を行ったのが起源と言われています。それからずっと後、現在の看護師の土台を築いたのはフローレンス・ナイチンゲール。クリミア戦争当時、従軍して看護にあたった彼女は、知識を備えた人材の不足が原因で多くの人の命が失われていくのを目の当たりにする中で、専門教育の必要性を強く感じ、その育成を世に訴えました。
以来、数十年を経て、日本で最初の看護学校が設立されたのは1885年のことです。1948年には保健師助産師看護師法が制定され、正式に看護師という職業が確立されました。長い歴史を通じ、その役割はさまざまに移り変わってきましたが、ナイチンゲールの掲げた「大切なものは不変。いついかなる時も人の命を守る」「職業人として誇りを持って取り組む」という崇高な看護の精神は今もしっかりと受け継がれています。